所得証明に欠かせない課税証明書とは?
クレジットカードや公営住宅の申し込みをする際、課税証明書の提出を求められることがあります。課税証明書とは、どの様なものでしょうか?他の書類との違いや、入手方法について調べてみましょう。
課税証明書って何?
課税証明書とは、課税された住民税の額を証明してくれる書類です。前年の1月1日から12月31日までの所得に基づいて計算された市民税・県民税(住民税)の金額を証明します。
例えば、27年度の課税証明書は、26年度の所得に基づいた住民税額を証明することができます。
多くの市区町村では、課税証明書に課税の根拠となった所得(収入)金額が記載されていることから、所得証明の役割も担っています。
しかし、市区町村によっては、所得証明と課税証明を区別しているところもありますので、ホームベージなどで確認することをおすすめします。
また、課税証明書が非課税証明となり、無職・無収入であった証明として使われることもあります。
納税証明との違いとは?
住宅ローンを組む時など、銀行から課税証明と納税証明の2つの書類を求められます。
課税証明書は、課税金額のみを証明しており、納税については別途納税証明が必要となることを覚えておきましょう。
課税された住民税の額をきちんと納税していることで、金融機関はその人の信用状況を判断します。
二度手間とならない様、課税証明を要求された際は、納税証明も必要かどうか確認することをおすすめします。
また、発行窓口はいずれも各市区町村の税務課です。
源泉徴収との違いとは?
サラリーマンは、会社から年末に源泉徴収票が発行されます。源泉徴収にも所得(収入)金額が明記されており、所得証明として使われます。
同時に、給与から源泉徴収されている為、納税の証明としても通用します。
しかし、給与の他に収入(家賃収入や雑収入)があり確定申告をしている場合には、この金額も含まれる課税証明書がより正確な所得証明となります。
源泉徴収票が発行されない自営業や主婦の方は、源泉徴収票に代わって所得証明書が必要になることが多いと言えます。
例えば、配偶者を健康保険の扶養に入れる際、相手の所得が無いことを確認する為に、所得証明の提出を求められることがあります。
発行は役場の税務課へ
課税証明書は、証明したい年度の1月1日に住民票があった住所地の役場などの税務課で入手することができます。
申請書は、各市区町村のホームページからダウンロードすることができます。
また、各市区町村によって呼び名が少し異なります。東京都では「市民税・都民税課税(非課税)証明書」、他の市区町村では「市民税・県民税課税証明書」や「町県民税課税証明書」等と呼ばれています。
しかし、いずれも課税証明書に変わりはありません。
発行や受け取りに必要なもの
課税証明書の発行依頼や受け取りをする際、以下の書類を持参するとスムーズです。
なりすまし防止のための本人確認書類は必須ですが、来年からはマイナンバーカードを利用し、コンビニでも受け取れるようになる予定です。
①運転免許証、パスポートなど、官公庁が発行する顔写真付きの書類
※①が無い場合は、健康保険証、年金手帳等、複数の官公庁発行による顔写真なしの身分証と、学生証や法人が発行した複数の顔写真付き身分証明書
②証明手数料
③代理人の場合は、①等の本人確認資料と委任状、承諾書等が求められます。
※法人の場合は代表者印と、代表者印の押された委任状・承諾書が必要です。
まとめ
課税証明書は、市区町村発行による信用ある所得証明です。所得が給与所得のみの方は、源泉徴収票で対応できますが、確定申告分を含めた所得額の証明は、課税証明書が役立ちます。
各市区町村で請求方法や発行する証明書の内容が異なりますので、事前にホームページなどでよく確認するようにしましょう。