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損益・資金繰り計画から考える、 “融資に通る”事業計画書作成のコツ

創業時、金融機関等から融資をしてもらう際に、必ず書かなければならない「事業計画書」。

融資担当者が納得できる事業計画書を作ることは、なかなか骨が折れます。

事業計画書の作成の仕方にはいくつかコツがあるのですが、その中でも一番重要と言っても過言ではないものが、「損益計画」と「資金繰り計画」です。融資担当者も、この2点を考えて事業計画を立てているかをチェックしているようです。

今回は、この「損益計画」と「資金繰り計画」の2点から考える事業計画書の作成のコツを伝授していきます。融資を成功させるためだけでなく、経営を成功させるためにも重要になってくる内容なので、参考にしてください。

資金繰りを考える方法とは?!

資金繰りには大きく分けて3つの種類の「資金」で分け、別々で考えていく必要があります。3種類の資金を、きちんと理解することが、正しい資金繰り計画を立てる第一歩です。

運転資金

運転資金とは、商品を仕入れて販売し、現金化するまでにかかるお金です。

商品を売るためには、仕入れをしなくてはいけません。また、販売した後すぐに現金が入ってこないこともあります。それまでは追加分の商品を仕入れなくてはいけないのです。

つまり、販売代金を回収するまでに負担する、支払代金を賄う資金を運転資金と言います。

設備資金

設備資金は、店舗の改装や機械装置などの購入のような、固定資産を購入するための資金です。

赤字資金

赤字資金とは、創業してから軌道に乗るまで、赤字分の経費を負担する資金です。創業後すぐは、予想外な経費がかさむことも多く、ある程度黒字が見込まれる事業であっても、赤字資金は用意しておいた方がいいと考えられています。

資金繰り計画の考え方

「運転資金」「設備資金」「赤字資金」の3つがどの程度必要なのかを正確に把握し、自己資金で賄うか金融機関から借入をするのかを計画を立てていくことが重要です。

一般的に、これらの3つの資金は返済の財源が異なります。運転資金は、事業を継続していくのであれば、ずっと必要になる資金です。仮に運転資金を金融機関から借りるのであれば、短期借入金の借り換えを繰り返し、資金繰りを安定させていくプランがベターでしょう。

反して、設備資金と赤字資金は、将来の儲け分で返済していく借入金と言えます。月々の返済額と何年で完済するかの見通しを立て、長期借入金で資金調達を考えていくことが多いでしょう。

こうやって考えてみれば、しっかりした資金繰りの計画を立てるには「事業計画をキチンと立てること」が重要であることが解るのではないでしょうか。

損益計画を考える方法とは?!

損益計画も3つの視点から考えていくことが重要になってきます。

売上高

売上高の見込みを考える上で重要なのは、「客観的に見積もる視点」です。売上高を楽観的に見積もってしまっては、当然資金繰りが上手くいかなくなってくるはずです。

販売ルートや取引先の開拓、得意先ごとの売上計画を具体的に立て、開業1年目は少なめに、2年目以降は徐々に増加するというような見積もりを立てることが、現実的と言えるのではないでしょうか。

売上総利益

売上純利益は、総売上から製造や仕入れで掛かった総費用を引いた「利益分」のことです。

極端な例を挙げれば、70円で仕入れ製造した商品を100円で販売すれば、利益は30円。利益率は30%と言うことになります。仮に全て販売した売上(総売上)が10万だとすれば、これの利益率30%で売上総利益額は3万円ということです。

売上総利益を計画していく上で、利益率が高いモノと低いモノを用意した場合、出来るだけ利益率が高いモノを多く販売できる方がより良い販売計画であることを理解しておくことが重要になります。

営業利益

営業利益とは、売上総利益から、従業員の給与・家賃・広告宣伝費等の経費を差し引いた金額です。また営業利益から借入金の支払利息を差し引いた金額が、借入金の返済財源。つまり、営業利益から支払利息を差し引いた金額がプラスにならない場合は、返済が出来ないということになるので、注意が必要です。

資金繰り計画と損益計画の関係性を考える

損益計画では儲かる見通しになっているのに、資金繰り計画では資金が不足する計画になってしまった場合、在庫・売掛金・買掛金の支払計画が上手くいっていないことが考えられます。

在庫・売掛金・買掛金の支払をどうやって考えていけば、2つの計画が上手くいくのかを考えてみましょう。

在庫(棚卸資産)を考える

在庫はどれだけ正確に把握し、決算書に反映できるかが全てです。多くの会社では「在庫過剰」という問題が起こっています。

在庫が過剰であれば、保管するための費用がかさんでくるので、この過剰在庫を減らす手段を考えていく上でも、在庫を正確に把握していくことが重要です。

売掛金を考える

売掛金の回収を放置している会社が多く見られますが、これが自分で自分の首を絞めている状態と言っても過言ではありません。相手が破産していない限り、月々いくらかでも回収させるように交渉していく必要があります。状況によっては、弁護士等の専門家に委託してもいいのではないでしょうか。

売掛金回収と買掛金の支払の関係性を考える

運転資金=売上債権+在庫-買掛債務

この計算式を念頭に置いて考えていくと、運転資金の借入金を少なく済ませるには、売掛金の回収期間と買掛債務の支払期間のズレを出来る限り少なくすることが重要ということが解ります。

出来ることならば、売上金を回収してから買掛金を支払うという条件で取引できれば理想的ではないでしょうか。

事業が始まってから考えること

事業計画書を作成する上で、損益計画と資金繰り計画をシッカリ考えることが重要なことは解ったと思います。補足として、事業が開始した後に考えていくべき項目も紹介していきましょう。

  • 正確な月次計算・・・損益・資金繰り計画通りに事業が進んでいるか
  • 部門別計算を行っているか

この2点はとても重要になってきます。正確な月次計算を行い、計画通り行っていなかったと判明したならば、即座に原因を探り問題を解決していかなくてはいけません。正確な月次計算には、部門別計算が必要になります。可能ならば専門家に相談してみてもイイかもしれません。

まとめ|損益計画と資金繰り計画が細かく正確に行うことが全ての基本

どうでしたか。事業計画を立てる上での、損益計画と資金繰り計画の立て方が解ったと思います。損益計画と資金繰り計画を細かく正確に立てられるようになれば、自然と正確で魅力的な事業計画を立てていけるはずです。まずはじっくり損益と金繰りを計算してみてくださいね。

今回のポイント
  • 融資担当に融資を認めてもらえる事業計画書を作成するためには、資金繰り計画と損益計画をキチンと立てることが重要
  • 資金繰り計画は、運転資金・設備資金・赤字資金の3つを計算する必要があり、どの資金をどれだけ自己資金で賄い、借り入れに頼るかを考えることが重要
  • 運転資金・設備資金・赤字資金は、それぞれ財源が異なる。
  • 損益計画は、売上高・売上総利益・営業利益の3つの視点から考える必要がある
  • 損益計画で利益が出ているのに、資金繰り計画が上手くいっていない場合は、在庫過剰や売掛金回収の遅れ・買掛金と売掛金の時期ズレが起こっていないかを確認してみる

関連リンク:資金調達する時に考えるべき事って? 設備資金と運転資金のお話。

(編集:創業手帳編集部)

本記事の内容は、記事執筆日時点 の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家や法務局等にご確認ください。
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