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資金調達する時に考えるべき事って? 設備資金と運転資金のお話。

起業を考えたときに必ず壁になってくるのが「資金調達」です。自己資金で賄えればいいのですが、一般的には難しいでしょう。そこで「借り入れ」と言うことになってきますが、この際必要な資金の見通しが甘い起業家が多いようです。

計画の見通しが甘いと事業計画が甘いと借り入れを断られてしまう場合もあります。断られてしまうだけなら、まだ良い方です。実際に起業した際に資金が足りなくなってしまえば、どんなに素晴らしいビジネスプランを立てたとしても目的を達成することが出来ません。今回は、起業資金で失敗しないための「資金繰りの考え方」を学んでみようと思います。

起業資金を考えるときに必要なこと|設備資金と運営資金

資金調達を考えるときに重要になってくることは、「何のために使うお金なのか」と言うことです。すでに開業済みと言うことであれば、おそらく「運営資金」と「赤字資金」のどちらなのかを考える必要があります。

今回は起業資金の考え方になるので、「設備資金」と「運営資金」の2つの面から考えていく必要があるのです。この2つの考え方を明確にしておかなければ、借入先に事業計画が甘いと判断されてしまう可能性が出てきます。それだけでなく、せっかく起業したのにすぐに廃業しなくてはいけなくなってしまう可能性すらあるのです。

設備資金|起業準備の際に必要なお金

設備資金とは、起業の際に必要な資金のことになります。不動産契約の初期費用、店舗や事務所改装費、必要な機材費などが「設備投資」です。ざっくり言えば、「会社を始めるまでに必要な資金」ということになります。設備資金は比較的わかりやすいかもしれません。「あれが必要で、あとあれも欲しいし・・・」など、欲しいものを考える作業は楽しいものですよね。

しかし、忘れがちになってくることもあります。もし従業員を雇いたいとなったときには「求人広告」などを確保する必要が出てくる場合もあります。また何か機材を準備したら、それを使用するために新たに「資材や機材」が必要になってくることもあるかもしれません。

お世話になる人達への「ご挨拶」にお金を使う必要も出てきたりします。思っている以上に「お金が出ていく機会」が多いのも、起業準備の際の「あるあるエピソード」です。気が付いたら準備金が足りなくなってしまったなんてことが無いように、細かく設備資金を考えていきましょう。

運転資金|意外と甘く考えがちな資金

運転資金とは、毎月の家賃や人件費、仕入れ費や宣伝広告費など、「起業した後に必要になってくる資金」のことを言います。「なんだ、そんなこと。わかっているよ・・・。」と言う声が聞こえてきそうですが、そういう人ほどもう一度見直して欲しい費用が運転資金なのです。

家賃や人件費は見落とさないと思いますが、「水道光熱費」や「通信費」などはいかがでしょうか。今までサラリーマンだった人にとっては、会社が払ってくれていた費用です。どのくらいの費用が掛かるか、きちんと把握しているでしょうか?

事業用物件の場合、一般家庭とは比較できないくらいの「水道光熱費」や「通信費」が掛かってしまう場合があります。可能ならば、きちんとヒアリングしておきたいところです。

また、「損益分岐点の突破」までの見通しが甘いということはありませんか。損益分岐点とは、いわゆる「収支がトントン」になる点です。損益分岐点を突破し安定していければ、一般的には赤字無く運営していけます。

損益突破することは、事業を続けていくことでの「最初の難関」とも言えます。なんとなく半年くらいでと言うような「ザル勘定」ではなく、きちんと予測し目標を設定していきましょう。早期に資金化する計画を立てたり、仕入方法に無駄が無いかを再検討していくことも重要です。

起業資金を借入れする場合|返済計画をきちんとシミュレーションしよう

自己資金だけで起業することが出来れば、それに越したことはありません。しかし、自己資金だけで創業出来る人は少ないと思います。また設備資金は足りているとしても、何かあった時のために当面の運転資金は借りておきたいものです。

「借り入れ・ご返済は計画的に」と消費者ローンのキャッチコピーも言っています。当然、起業費用の借り入れにも同じことが言えるのです。月々の返済計画はいくらで、利息はどのくらいで返済総額はどのくらいになるのかを考えたうえで借入れを行いましょう。

創業期は何かと出金が多いものですし、イレギュラーなことも起こります。創業当初は返済額を少なく設定し、利益が出てから繰り上げ返済するという方法を取ることも多いようです。将来見込みの計算をきちんとしながら、自分が創業する事業にとって、一番いいと思う借入れ計画を立てていきましょう。

まとめ|創業時にきちんと借入れ計画しておけば今後にも役立ちます

どうでしたか。意外と見落としていたことも多かったのではないでしょうか。初めて起業するときは、必要以上に強気だったりすることも多く、勢いで物事を進めがちです。ビジネスを成功させるためには「勢い」が必要な側面もありますが、「お金」のことを計画的に考えていないと、思わぬところで足を掬われてしまう可能性もあります。

創業時に「設備資金」「運転資金」を細かく考え、損益分岐点を冷静に判断するクセをつけておけば、後々「事業拡大」するときにも役立ってくるはずです。起業準備期間は多忙なため、ついつい「ザル勘定」になってしまいがちですが、今一度見直してみてください。

今回のポイント
  • 起業資金を考える際には「設備資金」と「運営資金」を考える必要がある
  • 甘い計画を立てると思わぬ場面で「設備資金」が必要になってくる場合がある→細やかな計画が必須
  • 「運転資金」は「損益分岐点」を考慮にいれ、現実的な計画を立てる必要がある
  • 起業資金を借入れする場合は「返済計画」をきちんと見直していこう
  • 「ザル勘定」にならないように注意→創業時に細かな計画立てることが出来れば、事業拡大時にも役立つ

関連リンク:運転資金【飲食店編】

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(編集:創業手帳編集部)

本記事の内容は、記事執筆日時点 の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家や法務局等にご確認ください。
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