業種にもよりますが、仕事での移動でかかる「交通費」、はかなりの額にのぼります。ひとつ一つは小さくても、積み重なっていくとボディーブローのようにじんわりと効いてくる、嫌な出費です。
交通費で地味に削られた「会社のお金」が、会社存続のピンチを招く恐れもあるかもしれません。
今回は、交通費の節約をする方法を学ぶことで、「キャッシュフロー」の改善をしていくヒントをつかんでみましょう。会社運営にとって、やはりキャッシュは重要な要素です。交通費節約して経費削減をしながら、健全なキャッシュフローを取り戻しましょう!
裏技その1.格安航空会社(LCC)を使ってガッチリ節約!
遠方への出張には、航空便を使う人が殆どだと思います。ここで見栄を張らず、格安航空会社(LCC)を使って交通費を節約するという方法は如何でしょうか。
席の埋まり具合や時期・日数にもよりますが、JALやANAに比べるとLCCはかなり安い値段で利用することが可能です。
例えば、ジェットスターというLCCを利用した場合を調べてみると、「東京(成田)-福岡」の片道直行便が5950円。JALやANAと比べると2万円程度の節約になります。これはかなり大きな経費削減といえるのではないでしょうか。
スペースは狭いので、快適な旅とはいきませんが、1650円からスタンダードシートに座先指定することも可能です。予約の取り方によっては、そこまで不快な旅路にはならないと思います。
ジェットスターに以外にも魅力的なLCCがたくさんあるので、好みや状況に応じて使い分けていくことも楽しいかもしれません。
裏技その2.法人カードでマイルを貯める|経費管理にもオススメ
法人カードを作ることで経費管理の効率が上がり、支払いを先に延ばせるため、キャッシュフローの改善に効果が期待できます。経営効率が抜群に上がるので、創業当時から持っているという経営者も多いのではないでしょうか。
法人カードの魅力はそれだけではありません。「ボーナスマイルが貯まる」「ガソリン代の値引きがある(カード会社による)」「旅費の一部がキャッシュバック(割引)」と言うような恩恵にあずかることも出来るのです。
その1でも紹介した「LCC」の中でも、マイルを貯めることが出来る会社が多いようです。今はカード会社により様々なサービスがあるので、シッカリと見極めて効率よく節約につなげていきたいところです。
定期的に宿泊を要する出張がある会社であれば「宿泊費キャッシュバック」のあるカードを、車での移動が多い場合は「ガソリン系」のカード会社を選ぶといいと思います。
仮に状況が変わり、ガソリン系のカードなのに車移動が少なくなってしまったということになったとしても、カードを利用しない場合よりは確実に経費を削減できるはずです。
裏技その3.馬鹿にできない株主優待|時期を選ばず割引が使える
投資として株式を購入すれば、株主優待を受けることが出来ます。航空会社や鉄道会社などの株式を購入することで、当然交通費が割引されるような優待を受けることが可能になるのです。
株主優待の魅力は、繁忙期や直前予約のような「時期」を選ばず割引が適用されることです。もちろん、割引率も一般的な割引に比べ大幅に高くなります。
株価が上がれば、売却益を獲得できることもあり、持ち続けていても年1~3%程度の配当金が入ってくるところも、大きな魅力です。
株式投資は奥が深いので、これが正解という意見は言えません。しかし一般的に、優待や配当金の権利確定後に株価が下落しやすいと言われているので、そこを狙って株式を取得してみてはいかがでしょうか。
裏技その4.ネット販売を利用して鉄道チケットを正規に割引!
金券ショップなどを利用しなくても、ネットで正規購入することで割引になる場合があります。正規購入であれば、指定席の購入もスムーズになので、手続きも簡単。JR東日本の「えきねっと」、JR西日本の「JRおでかけネット」が有名で、30~35%の割引はとても魅力的と言えるのではないでしょうか。
JRの場合は「東日本」「西日本」「東海」など、インターネット購入の場合でも窓口が変わってくるので注意が必要です。
裏技その5.意外と知られていない「定額タクシー」
業種によって、移動がタクシーメインになってしまうという会社も多いのではないでしょうか。長距離移動や深夜移動の場合には、タクシー運賃がかなり跳ね上がってしまいます。
定額タクシーの中には、「早朝・深夜割増なし」と言うような会社もあるようです。多人数の移動や、お客様の送迎の場合には選択肢の一つに入れておくと、何かと役立つと思います。
まとめ|目的別に使い分け交通費を削減していこう!
どうでしたか。交通費を節約する方法が解ったのではないでしょうか。今回の情報は、単純に交通費を節約するだけと言う話ではありません。キャッシュフローの改善にもつながる「会社運営の要」になる情報です。しっかりと理解し、改善できる部分は改善し、健全な会社運営を営んでいけるようにしていきましょう。
- 今回のポイント
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- 交通費を節約することは、経費削減→キャッシュフロー改善につながっていく
- LCCを使うことで、片道一回数万円の節約になることもある
- ガソリン系・交通機関系の法人カードを持つことで、交通費の割引やマイルが貯まるという恩恵が受けられる
- 法人カードを持つことは、交通費の節約だけでなく「キャッシュフローの改善」にも直接役立つ
- 時期を選ばず、高い割引が受けられる「株主優待」は魅力的な割引ツール
- 鉄道チケットをインターネットで購入することで、正規に割引を受けることができる
- 定額タクシーの制度を知っておくと、人数が多い時・タクシー移動が多い時・お客様の送迎などで交通費を節約できる場合もある
(編集:創業手帳編集部)